抗血栓薬を飲んでいて
ケガをしてしまったら
軽症に見えても普段と少しでも違う様子がみられたら受診を
- 頭をぶつけたときに、最初は問題なく会話ができても、数時間経つと急速に意識障害が出て症状が悪化することがあります。これを「Talk&Deteriorate(トーク&デテリオレート)」といいます。
抗血栓薬を服用している人では「Talk&Deteriorate」が発現する確率が高まります。
- 意識障害が進⾏してからでは治療が困難となってしまうことが多く、できるだけ早く適切な処置(CT検査など)をし、出血の有無を確認してもらうことが重要です。
そのため、転んだりして頭をぶつけたりしたときには、普段と少しでも違う様子がみられたら、すぐに医療機関を受診することが大事です。
抗血栓薬の中には中和剤がある薬もあります
- 中和剤は、抗血栓薬を飲んでいて血が止まりにくくなっている状態をもとに戻してくれます。
そのため、転んでけがをした場合や、緊急手術の際に止血しやすくすることができます。
- 自分が飲んでいる抗血栓薬に中和剤があるかをあらかじめ主治医に確認しておきましょう。そして、飲んでいる薬の名前を覚えておき、ご家族や周りの方にも伝えておいてください。
- 緊急のときに本人が意思疎通出来なかったとしても、家族や周りの方に伝えておくことで、適切な処置を受けられる確率が高まります。緊急の際、何の薬を飲んでいるかが医療関係者にわかるように、飲んでいる薬の名前が書かれた携帯カードやお薬手帳を持ち歩くことも有効です。